大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和36(あ)1799 決定

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人Aの弁護人江沢義雄、同毛利政弘の上告趣意第一点について。

所論は判例違反をいうけれども、原判決は引用の各判例と相反する判断をしてい

るとは認められず、所論の実質は事実誤認の主張であつて適法な上告理由に当らな

い。

同第二点について。

所論は事実誤認の主張であつて適法な上告理由当らない。

被告人B、同Cの弁護人柏木博の上告趣意について。

所論は採証の法則違背、事実誤認の主張であつて(なお被告人Bの検察官に対す

る所論各供述調書が任意性を欠くと認むべき資料は存しない)、適法な上告理由に

当らない。

被告人Dの弁護人三森淳の上告趣意第一点について。

所論は要するに、原判決は、被告人DがEから五千円の賄賂を収受した日は、東

京法務局日本橋出張所受附係長である同被告人がF株式会社の登記申請書を受理し

た昭和二七年二月二七日より以前である旨判示していると前提して、右は同被告人

の登記申請書の受理という職務行為に関して五千円を収受したとする公訴事実とは

全く異る事実を認定したものであるから、訴因変更の手続をすることなくしてかか

る認定をすることは引用の判例に違反するというにある。しかし原判決の当該部分

の判示(罪となるべき事実第四)は、やや正確性を欠くきらいがあるけれども、原

判文全体からすれば、同被告人の右五千円収受の日は、公訴事実と同じく前記登記

申請書受理の日頃であること明らかであるから、所論のとる前提自体失当である。

従つて所論判例違反の主張はその前提を欠くものであり、所論の実質は単なる訴訟

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法違反の主張に帰するものであつて適法な上告理由に当らない。

同第二点について。

所論は事実誤認の主張であつて適法な上告理由に当らない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三八年一〇月一日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 石 坂 修 一

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 横 田 正 俊

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